今回ご相談いただいた居宅介護支援事業所では、関係する事業所や施設などへ、毎月さまざまな書類を紙で配布していました。
配布先は日向市周辺だけでなく、北方など離れた地域もあり、書類の印刷から車での配布まで含めると、半日以上かかることもありました。
そこで、これまで紙で配布していた書類をPDF化し、クラウドストレージ(以下「クラウド」)を利用して共有する方法へ変更しました。
その結果、半日以上かかっていた作業を約1時間まで短縮。
書類の印刷や移動が不要になり、次のような負担の削減にもつながりました。
- 書類を印刷する時間
- 用紙・インク・トナー代
- 配布先までのガソリン代
- 車での移動時間
定期的に書類を印刷・配布したり、毎月同じ相手へPDFをメールで送ったりしている事業所や企業にも参考になる事例です。

紙での配布をやめ、PDFをクラウドで共有
クラウドストレージとは、パソコン本体ではなく、インターネット上にデータを保存・共有できるサービスです。
Google DriveやOneDriveのようなサービスをイメージすると分かりやすいでしょう。
今回の運用では、毎月メールにPDFを添付するのではなく、あらかじめ関係先へクラウド上の保存先を案内し、毎月その場所に保存された書類を確認してもらう方法にしました。
担当者が行う作業は、新しい書類をPDFにして決められた場所へ保存するだけです。
半日以上かかっていた作業が約1時間に
運用を変更したことで、これまで半日以上かかることもあった書類配布が、約1時間で完了するようになりました。
書類を印刷し、車で各関係先を回る必要がなくなったため、事務所内で作業を完結できます。
毎月発生する業務なので、1回あたり数時間の違いでも、年間で考えると大きな時間削減になります。
また、移動や書類配布に使っていた時間を、本来の業務に使えるようになったことも大きなメリットです。
メール添付ではなく、URL共有にした理由
PDFをメールに添付して送る方法もあります。
ただし、関係先が多い場合は、
- 毎月メールを作成する
- 宛先を確認する
- PDFを添付する
- 添付するファイルが正しいか確認する
- 送信先を間違えていないか確認する
といった作業が毎月発生します。
クラウドであれば、決められた場所に書類を保存するだけなので、こうした作業を減らすことができます。
また、宛先や添付ファイルの間違いなど、メール送信時のミスに対する不安も減らせますし、ファイルを差し替えれば最新の書類を共有しやすく、過去の資料も月ごと・年度ごとに整理できます。
関係先も毎月届くメールや紙の書類を探す必要がなく、決められた場所を確認すれば最新の資料を確認できます。
過去の資料も整理して保存でき、必要な書類だけを印刷することもできます。送る側だけでなく、受け取る側にとっても資料を管理しやすい方法です。
なお、個人情報などを含む書類をクラウドで共有する場合は、誰でも閲覧できる状態にはせず、共有先やアクセス権限などを適切に設定することが重要です。
業務に合ったシンプルな方法を選択
例えば、AIや自動化ツールを使って、毎月メールを自動送信する方法もあります。
そのような仕組みが適している業務もありますが、業務改善で大切なのは「現場のスタッフが無理なく、簡単に続けられること」です。
高機能なシステムを導入しても、操作や管理が複雑になれば、かえって負担が増えてしまう場合があります。
今回は、毎月ほぼ同じ関係先へ資料を共有するため、メールそのものを自動化するよりも、「毎月メールを送らなくても済む仕組み」に変える方が効率的だと考えました。
【自社】PDFをクラウドの決められた場所へ保存
【関係先】毎月同じフォルダを確認
というシンプルな運用です。
場合によっては、PDF保存すら自動化もできるでしょう。
新しいシステムやAIを導入すること自体が目的ではありません。
実際の業務内容を確認し、できるだけ簡単で、続けやすい方法を選ぶことが業務改善では重要です。
毎月繰り返している業務こそ見直しを
今回行ったのは、大規模なシステム導入ではありません。
これまでの「印刷して車で届ける」という方法を、「PDFにしてクラウドで共有する」方法へ変えただけです。
それでも、毎月半日以上かかっていた業務を約1時間まで短縮することができました。
業務効率化やDXというと、高額なシステムやAIの導入をイメージすることもありますが、実際には、今行っている業務を少し見直すだけで大きく改善できるケースもあります。
- 毎月同じ書類を印刷している
- 取引先や関係先へ定期的に資料を届けている
- 毎月同じ相手に同じようなメールを送っている
こうした業務があれば、もっと簡単にできる方法があるかもしれません。
合同会社micataでは、宮崎県延岡市・日向市を中心に、企業や事業所の業務内容に合わせたIT活用や業務効率化のご相談にも対応しています。
「この作業、もう少し簡単にできないかな?」
そんなところからでも、お気軽にご相談ください。

